39歳シーズン苦戦していて今日現在の100mSB(シーズンベスト)は11秒47(-2.1)です。無風換算すれば11秒3台で初戦だしまだまだこれからなんですが、少し焦ってますね。 ただ、前回の11秒47の時は思いっきりスタートミスりました。 構えた瞬間、お!調子良い! 風がやんできたな...なんて雑念が入り、反応は遅れるし、1歩目でプッシュする方向が下すぎて、完全に身体が浮いたスタートになりました。これだけ競技歴長くても色々経験してきても失敗します。それだけスタートは難しいです。そんな難しいスタートですが自分なりに考えがあり、データやトップ選手のフォームを知ってる上でそこから「あえて」崩したスタートを取り入れています。 現状のスタンダード ①スタートはブロックを前足で押します。 ②足関節・膝関節・股関節(胸椎)をフルエクステンションします。トリプルエクステンション+第4のエクステンションともいいます。エクステンションは伸ばすという意味です。 ③飛び出し角度は45度で、シンアングル(脛の角度)が上体と平行に飛び出す。 ④3歩目まではローヒール(すり足気味)で、地面すれすれを通過させます。 このイメージでいくと、こういうカッコいい感じになりますね。 去年はこの教科書通りにスタートしてみたんですが、ブロックや地面のプッシュ感はすごくあって力も伝わってる感じなんです。じゃあいいじゃん!と思うかもしれませんが、そのプッシュ感が100m後半になると疲労として出てきてしまいます。40mくらいで良し!いくぞ!!という感じにならずに、脚が重い?疲労?みたいな感覚。 元々スタートで勝負するタイプでもなく、後半の減速が少ないことがウリだったのでこのスタートは止めました。というわけで、36歳時に10秒台連発してたころのスタートに戻しました。 特徴として ①構えはやや前傾。これによりブロックを押しすぎない。 ②セットも同じ感じ。左前足で踏み過ぎない。 ③1歩目の脚はローヒール(2・3歩目は難しくてやりたくてもできない) ④飛び出し角度は45度以下(イメージは42度) ⑤フルエクステンションはするけど、胸椎まではエクステンションしない ⑥これがうまくハマると、重心が崩れて勝手に良い位置に足が落ちてくる。 力を使ってる感じがなくて、40m付近でも余力がかなりある。 運動力学的に、フルエクステンションしてバシッと跳ねるくらいブロック踏み込めば初速は出るんだろうけど、100m、マスターズ世代、スクワットやクリーンがそんなに強くないということを考慮すると今のスタートの方が100mでは良いのではないかと思います。 ただし、野球などの球技では思いっきりベーシックなスタートを使います。初速が命ですから。前方向、横方向、斜め方向とフルエクステンションして目線上げていきます。そうしないとボール見えないし。
スタートって本当に奥が深いです。1年後同じこと言ってるかどうかはわかりません。 その時のベストを常に探します。
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去年の冬からトレーニング指導を担当することになった沼田高校剣道部。ケガもなく順調に県新人、県総体と団体優勝し群馬県チャンピオンとして6月は関東大会、インターハイ予選に臨みます。 顧問の先生もトレーニングに関しては全面的に任せていただき、理解もありとてもやりやすい環境です。そして何より沼田高校剣道部は雰囲気が良い!先生の指導を受けたくて伊勢崎から通う子。先輩・後輩が良い意味で垣根が無い。キャプテンの他の部員を見る視野の広さ。2年生エースに負けないようにする努力する3年生。正直、私がトレーニング指導しなくても群馬県チャンピオンになっていると思います。 ただ先生や部員たちの目標はインターハイ制覇。今年は8月に九州で開催されます。日本一を目指すとなると話は別。私学の強豪に県立高校が立ち向かうには、剣道だけ上手くてもダメ。それを感じた先生は私に声をかけていただいたという訳です。 新チームとなったタイミングで、一からトレーニングプログラムを作成しました。 具体的には... ①外周3km走の中止⇒サーキットトレーニングの導入 ②ウェイトトレーニングの導入⇒基礎の基礎から徹底 ③栄養についての改善⇒食べたい物でなく、必要なものを摂取 ④メンタル面⇒インターハイ出場でなく、優勝を本気で狙ってるのか? を主に、隔週で月曜日に90分出張しています。 写真はサーキットでのワンハンドスナッチ。指導時にレギュラー組に心拍計を着用してもらい計測して、最大心拍数の90%以上まで上げさせます。剣道のレギュレーションは4分1本勝負。延長の場合は無制限。試合よりキツイことして心肺機能を高めます。俊敏な動きを要する種目や、身体の使い方を覚える種目、単純に心拍数が上がる種目など色々な種類の運動を組み合わせ、しかも2パターンのサーキットプログラムを1W2回行ってます。 ウェイトトレーニングは、そもそも必要なのか?という話から入り基礎の基礎から導入しました。現在は月曜日はベーシックトレーニング、水曜日はクイックリフトと分けて実施しております。
月曜日:スクワット デッドリフト ベントオーバーロウ ベンチプレス 立幅跳び 水曜日:ハイプル プッシュプレス シングルレッグスクワット 当然、ウェイトだけ実施しただけで剣道に活かせるとは限りません。エンジンが大きくなった体を操作するスキルも必要となります。ムーブメントトレーニング、モビリティ、スタビリティ、フットコアトレーニングも行っています。inbody測定も行い客観的データも取ります。ちなみにウェイトのMAX測定は実施してません。高校生にそれを行うと重さにこだわり競争してしまうから。ウェイトで重さを挙げたいのか?剣道に活かしたいのか?考えたら必要ないのでやりませんでした。明らかに挙上重量は上がってきてますけどね。 このチームを見ることができて幸せですし、楽しいです。勝ち負けの世界ですがまずは高校生に正しいトレーニング指導をすること。One's strengthの理念です。 沼田高校剣道部に是非ともご注目ください。 6月から新しく萬歳響子トレーナーが加わることになりました。詳細はトレーナー紹介をご覧ください。(画像クリックで飛びます) 順天堂大学体育学部卒でライフセービングをやっていたバリバリの体育会系ですが、指導対象は健康増進や介護予防などの一般の方です。毎週火曜日出勤ですが、6月から8月末の3か月間はお試しとしてパーソナルトレーニングが50%オフでお申込みいただけます。
この機会に是非、トレーニングを始めてみませんか? 5月7日にオープンした市の委託施設ミズノウェルネス沼田の内覧会に行ってきました。元グリーンベル21という商業施設を市が改修し、市役所などの施設として生まれ変わった「TERACCE沼田」の7Fにて健康増進施設として運営しています。 以前にも24時間ジムの視察に行きましたが、あの時は皆様からディスってると言われてしまいましたので、今回はディスりにならないように...(前回もディスってるつもりはなく、客観的な目線で言ったまでなのですが) まず入口にはMIZUNOの翔ちゃん!飯塚翔太選手!リオ五輪での2走での走りは圧巻でしたね。ミズノの運営ということでミズノ製品押しです。当たり前ですが。 中に入ると、とにかく広い!白を基調として、木目が所々に入っています。7Fという場所なので眺めは抜群です。この日は雨でしたが...。 まずはカーディオマシンゾーン ランニングマシンをやりたい方は最高じゃないでしょうか!? ランニングマシンの間隔も普通のジムより広くとってあり、利用者同士がストレスなくトレーニングできますね。カーディオマシンにはそれぞれ画面ありますし、素晴らしいですね。高齢者向けの油圧マシンもあり、ウチには真似のできない広さと資金力(市民からの税金なのか?)です。ラインナップはミズノ傘下のセノーのマシンですが、何故かクロストレーナーはカイザーのオシャレなやつでした。ただ、セノーのカーディオマシンはデザインが古くて、昭和の市営ジム感がでちゃうんですよね。ここまで箱がオシャレならデザイン性のあるメーカー使いたいですけど、ミズノ傘下ですから仕方ないのか。 次はストレングスゾーン やっぱりセノーですよね。市の施設によくあるファナシスです。日本人の体格に合うから使いやすいと思います。ですが少し昭和感がでちゃいますね。ひと通り揃ってますのでバランスよく鍛えられますが、スペースは十分にあるのでケーブルマシンが欲しいところ。 次は一番気になるフリーウェイトゾーン 広い!スミス、パワーラック、ベンチ台、ダンベル30kgまで、インクラインベンチ2台、フラットベンチ1台。プレートは全部で200kgちょっとしかないですが。昭和感は否めないけど、これだけあれば市の施設としては十分です。しかし超問題点が2つ! ①奥の半個室のような場所にあり、ガードしにくい。 ⇒フリーウェイトは絶対にスタッフの見える位置に配置するべき。おそらくあまり指導を受けないまま利用する方が多いと思われますが、こんな奥まった場所でベンチの最中に大胸筋の筋断裂起こしたら、気づかれないまま喉にバーが入って呼吸できない!なんてことも。 配置が悪い上に、すごくスペースが余ってます。こんなに広いならTRXとかケトルとか人工芝ゾーン作って配置したい。でも市の施設にそんなもの置くわけないか。 ②床が補強されていない上に、床材が0.8cmラバーフロア。 ⇒踏んだ瞬間にわかりました。普通の床の上に置いてます。おそらく経年してくるとダンベルおとしたりした場所が凹んでくると思います。この床ならラバーフロアは2cm近く厚いやつ敷いた方が良い。高重量の床引きデッドは危ない気がする。 フリーウェイトゾーンはかなり残念ポイントです。 次にスタジオゾーン。 とにかく広い!キレイ!以上。これ以外は正直使いにくいスタジオです。写真じゃわからない所もありますがご確認ください。 まず床。普通の床です。クッション性のない固い木の床です。この上でハイインパクト系のレッスンやるとしたら、膝への負担はかなりのものです。 つぎに鏡!デカいやつありますが、正面のみです。イントラさん横からのフォームチェック不可能です。ちなみに横に鏡つけるスペース十分にあります。 つぎにスピーカー!床に置くタイプの外付けスピーカー(1つ)だけです。1からスタジオ作ってるはずなのに、床置きタイプとは残念。天井埋め込み型でせめて2方向からの方が絶対いいのに...。 つぎに防音対策!写真左下のようにスタジオへの出入りは普通の引き戸です。これは音が駄々洩れです。ちなみにここを閉めたら中が全く見えません。どんなレッスンなのか気になっている利用者の方には優しくないですよね。 極めつけはデッキの位置!写真左上が正面、右上が後方です。デッキは後方の壁側に配置されています。ということは、イントラの方は曲の変更、マイクの調整などがある場合約15mを行ったり来たりすることになります。ちなみに照明類はデッキと逆の入り口付近。これはレッスン中にロスタイムが発生します。デッキ、照明などはイントラの近くに集約するべし。 最後はロッカーやその他 男女別で同じ広さ。シャワーブースが3基ずつ。通常の鍵付ロッカー。スタジオ奥に卓球ルームとセミナールーム?、休憩所?みたいな所がありました。ストレッチスペースは規模の割に小さい気がします。休憩所みたいな場所を全面ストレッチルームにしてしまえば良いかと思いました。卓球ルームは嬉しいですね!未就学児でも親が居れば大丈夫だそうです。 利用料など支払は券売機 市民なら540円で都度利用可能。月会費も5400円とリーズナブルです。スタッフの指導レベルは分かりませんが、マシンの使い方や簡単なアドバイスくらいはあると思います。 一通り見て回ったら、スタッフの方に「トレーナーの方ですか?」と声をかけられました。
おもわず、え?なんでわかったんですか?と答えたら、普通の方が見ないような所を見ていたので...と言われました(笑) 床材の厚さみたり、マシンのビスのサイズ見たり、防音について聞いたりすれば堅気じゃないのはバレバレですね。 スタジオの使いにくさは、そもそもの設計段階でおかしいのでミズノに非は全くないと思いますし、それで運営するのはたいへんだと思います。 広くてキレイでマシンが充実。しかもリーズナブル。前回視察した24時間ジムよりはるかに良いジムです。 市の担当の方に顔が割れていたみたいで、挨拶していただきました。沼田市出身トレーナーとして何か一緒に仕事できればなと思います。 yahooブログが閉鎖ということで、こちらのページを開設いたしました。以前のblogは移行完了したらリンク張りつけておきます。 いつもお世話になっているSchool of movement(以下SOM)代表の朝倉さんから動画撮影をしてSOMのnoteで販売するというお話をいただきました。SOMについては下記をご確認ください。 ↓効率よく、安全に走る・止まる・曲がる を学べるムーブメントトレーニング http://school-of-movement.org/ 先日、全10本の動画のアップが完了しましたので、今回のミッションについてまとめたいと思います。 SOMのコンセプトとして、セミナーでインプットしたものを共通言語で共有し、どんどんアウトプットすることによりコーチも選手も成長していくという考えがあり、SOMのセミナー修了者にはどんどんチャンスを与えてくれます。
今回はそのチャンスをいただいた訳で、朝倉さんの「修了者をただの修了者で終わらせない」という思いをひしひしと感じました。こんな地方の末端のトレーナーにも気をかけていただいてありがたいです...。 さて今回の動画ではSOMでは実施していないような、縦のスプリントや陸上競技に特化したドリルを紹介していくというもの。おじさん界(マスターズ35歳以上)ではまぁまぁ速い方の私ですが、一般に入ると大した実績もありません。そもそも生粋のスプリンターでなく10種競技が専門でした。しかしながらトレーナーとしての指導経験、トレーナー活動をしながら自分自身の競技トレーニング、SOMで学んだムーブメントトレーニング。若かりし頃よりも身体を操作する・水平方向へ速く進ませる・しかも安全に。という事に関しては引き出しも増えて深く理解しております。 そんな経験を踏まえて、シンプルでわかりやすい内容で動画を作成しました。まさにSOMのコンセプト#ダレデモデキル ドリルばかりです。対象者は選手やコーチで、普段のスプリントトレーニングをただやみくもにやるだけの内容にならないように「感覚」に訴えかけるようにしました。実際作成してみると思っているような映像や編集にならなかったりと大変なこともありましたが、それ以上にやってよかったと感じています。 具体的に動画作成をしてみて、良かったと思う点をまとめます。 ①アウトプットするために、引き出しを整理整頓できた。 自分の持っている物を出そうとするとき、コンセプトに基づいてどんな物がいいのか?陸上を知らない選手やコーチに伝わりやすい順序など、一から整理することになり今自分が持っている引き出しを整理できました。 ②より理解が深まった 陸上を知らない選手・コーチが対象なので言い回しや伝え方をすごく考えました。その結果、各ドリルについてより理解が深まり、今後の指導においても役立つのは確実です。 ③日々の練習のモチベーションが上がった ここ1年仕事とプライベートが忙しく、自分の理想とする練習内容ができていないのが現状です。タイムも少し落ちてしまい、社会人スプリンターの宿命か...と少し陸上に対してモチベーションが下がり気味でした。そんな中朝倉さんからお声かけいただき、動画を作成する前に説得力のある見本・タイムが無いとダメだ!と思い、そこからモチベーション回復に繋がりました。 球技スポーツでは、最大スピードや100mよりも10m程度の短い距離の加速力(ゼロからのスプリント、低速からのスプリント)を高める方が重要と言われています。もちろんその通りですし、単純に100mが速いから球技で活きてくるとは思いません。しかし、スプリンターのような最大スピードを持つ球技選手がいたら相手はどうでしょうか?「縦」へのスピードがどの選手よりも優れていたら、相手には確実に脅威ですし、フォーメーションを変更させる必要があるかもしれません。縦のスピードがある。それだけで相手は嫌がると思います。そういった意味では10m程度の超短距離も、60~100m程度の最大スピードやスピード持久力を高めるトレーニングにも価値があります。 さらに最大スピードが高まればランニング効率も上がり、今まで10の力を使って出したスピードを8の力で同じスピードを出せるようになるかもしれません。そうなれば余裕をもってドリブルや打球を追う事ができます。 さらにはドリルで脚が流れないように。接地を短く。姿勢を意識。という事に重点を置くので、肉離れなどのいわゆる非接触の傷害のリスクを低減させる可能性があります。 今回のドリルを理解して、感覚に刷り込むことができれば必ず試合でのパフォーマンスに繋がると信じています。そんな思いを込めて「縦のスピードを極めろ!」という題名をつけました。 是非、思いの詰まった 阿部亮太の縦のスピードを極めろ!シンプルスプリントドリル で日々のスプリント練習に励んでみてください! ご購入者の皆様、チャンスをいただいたSOM代表朝倉さんありがとうございました! |
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